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ザイゴマインプラントは、インプラントメーカーであるノーベルバイオケアが開発したシステムです。上顎の骨量が不足していて、オールオン4が難しい症例を対象にしていて、頬骨(Zygomatic Bone:ザイゴマ)にインプラント体を埋入する方法です。
上顎はもともと顎骨が薄いため、下顎と比較してインプラント治療は難しいと言われています。
特に無歯顎(歯がまったくない状態)では、骨吸収(刺激がないことで骨が痩せてしまうこと)が進行しているケースが多く見られます。無歯顎では広範囲なので、骨造成が難しいためオールオン4などでは、傾斜埋入(斜めに長いインプラント体を入れること)で歯列の保持力を高めています。
しかし、極端に上顎の骨吸収が進行している場合には、傾斜埋入でも歯列保持ができない症例があります。そのような症例の場合にザイゴマインプラントは向いていると言えるでしょう。
無歯顎で上顎の骨量が極端に少ない場合、骨移植という方法もあります。しかし、広範囲に骨移植をおこなうには、非常に身体的な負担が大きくなります。また、骨が定着するまでの間に時間がかかりますので、治療期間が長くなります。
ザイゴマインプラントの場合は、頬骨にインプラント体を埋入するために、骨移植の必要はありません。そして、さらに大きなメリットは、多くの場合手術は1回で済むということです。骨吸収が高度に進行している患者さんの場合には、骨移植やインプラント手術でも複数回の手術が必要になることも珍しくありません。
しかし、ザイゴマインプラントの場合は、基本的に1回の手術で、固定式の仮歯も装着できるので、外科手術に伴う身体への負担は少なくなります。
ザイゴマインプラントは多くのメリットがありますが、一部にデメリットもあります。
まず、1つ目は、治療可能なクリニックが限られている事があげられます。通常、歯科クリニックでは口腔内の治療だけをおこなっています。しかし、ザイゴマインプラントは、頬骨にインプラント体を埋入するため、顔面全体の解剖学的な知識も必要となってきます。手術の難易度が高いため、実施しているクリニックは限られてくるのです。
2つ目は、手術が1回で済むメリットはありますが、手術時間は長くなります。状況にもよりますが、2時間程度と考えておいたほうが良いでしょう。
最後に費用の問題です。特殊なインプラント手術ですので、治療費もオールオン4よりも高額になるでしょう。
ザイゴマインプラントの手術は、通常のインプラント治療で使用されるインプラント体よりかなり長いものが使用されます。通常のものが10ミリから16ミリなのに対して、ザイゴマインプラントは52.5ミリもの長さになります。
これは、歯槽骨から頬骨までの距離が長いためで、強固な頬骨にしっかりとインプラント体を埋入するためには、このような長さが必要になるのです。しっかりと、頬骨にインプラント体が固定されたことを確認したら、最後に仮歯を装着します。
硬いものは噛めませんが、審美的にも機能的にも仮歯を装着できることは大きなメリットと言えるでしょう。
歯科医であれば誰でもインプラント治療が行うことができますが、前述したように虫歯治療と違ってインプラントは、大切な神経や血管が通る骨を削って、そこへインプラントを埋入していくため、専門的な知識や技術のある医師に診てもらいたいものです。ここではインプラントの主要学会で日々研鑽し知識を身につけ、技術やスキルがあるとして認定された指導医をご紹介します。
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