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「インプラントは骨に埋め込むっていうけれど、外れてしまったりしないのかな?」と心配になる方もいるでしょう。インプラント体は、骨に埋入されたあと骨と結合します。そのため、簡単に取れてしまうことはありません。
インプラントの材質にはチタンが用いられています。
チタンは、耐食性が強い金属であり、「生体親和性」が高いという特徴をもちます。なお、生体親和性とは、人体への悪影響や接着性、相性のこと。
生体親和性が高いチタンは、骨に埋入しても異物処理反応によって排除されることがなく、骨と結合できるのです。そのため、チタンはインプラント体のほかにも、人工骨や人工股関節などの材料としても用いられています。
インプラントのような人体に埋め込む物質は、「人体に毒性がない」「アレルギー反応を起こさない」「発がん性が低い」「人体と適合する」「体内で劣化したリ、分解されたりしない」といった条件をクリアする必要があります。
チタンは、生体親和性が高いことから、金属アレルギーなどの拒否反応が起こりません。また、骨と結合されたあとは劣化や摩耗することがなく、安定した状態を保ちます。そのため、インプラントにはチタンが用いられていることが一般的です。
チタン製のインプラント体が顎骨に埋入されると、埋入された部分に白血球が集まります。そして、白血球が集まることで異物かどうかの判断を行います。
たとえば、トゲやガラス片などが刺さると、人体が「これは自分自身ではない」と判断し、異物処理反応によって体外へ排除しようとします。
しかし、白血球は、生体親和性の高いチタンを異物(非自己)だと判断できません。そして、チタンの周りを骨で取り囲み、他の部位へ移動できないようにしてしまいます。骨で取り囲まれたチタンは、時間をかけて骨と結合し、大きな力を加えても骨から外れにくくなります。
チタンが骨と結合するのにかかる時間は、「2週間~2、3ヵ月程度」だといわれています。骨の回復速度には個人差があるため、2週間程度で骨結合するケースもあれば、3ヵ月ほどかかることもあります。
また、インプラントが骨にしっかりと結合するまでは、「余計な刺激を与えず、安定させておく」ことが大切。骨結合が不十分なときに過度な負荷をかけてしまうと、術部周辺の骨や粘膜にダメージを与える可能性があります。骨結合までの時間が長くなったり、インプラント体が固定されにくくなったりするでしょう。
そのため、初期固定までは仮歯を用いるのが一般的。インプラント体を埋入した後に仮歯を入れ、骨が安定してから人工歯をセットする流れです。
チタン製のインプラントを埋入しても、骨結合が上手くいかないケースがあります。
骨粗しょう症である・歯周病によって骨が破壊されているなどの場合には、骨結合が上手くできない可能性があります。そのため、インプラント治療を行う前に、骨を増やす治療を行ったり、歯周病治療を行うことがあります。
喫煙習慣のある方は、タバコに含まれるニコチンによって血流が悪化しやすくなります。血流が悪いと骨の回復が遅れるため、インプラント体が骨と結合しにくくなってしまいます。
インプラントの埋入手術ではドリルを用いますが、ドリルの摩擦熱によってオーバーヒートを起こすことがあります。摩擦熱を防ぐために注水冷却をしながら処置を行うものの、冷却が不十分だと骨が火傷のような状態に。オーバーヒートを起こした場合、骨結合が上手くいかない可能性があります。
埋入手術後に細菌感染を引き起こしたり、インプラントに強い衝撃を与えた場合、骨が結合しにくくなります。そのため、仮歯を揺らす・硬いものを噛む・激しい運動をするといった行動は控えましょう。
歯科医であれば誰でもインプラント治療が行うことができますが、前述したように虫歯治療と違ってインプラントは、大切な神経や血管が通る骨を削って、そこへインプラントを埋入していくため、専門的な知識や技術のある医師に診てもらいたいものです。ここではインプラントの主要学会で日々研鑽し知識を身につけ、技術やスキルがあるとして認定された指導医をご紹介します。
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