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「そもそもデンタルインプラントとは何か?」という疑問にお答えします。歯を失った際の治療法をまとめ、インプラントの治療リスクや流れをまとめました。
日本でのインプラント治療は、1950年代に紹介されたことから始まったとされています。当時紹介された骨膜下インプラントからはじまり、その後ブレード型インプラント、骨内インプラントへと推移していき、現在に至ります。
第29・30回教育研修会(2008 年口腔四学会合同研修会)にて発表された八島安朝氏の総説「インプラントの変遷と今後の展開ー過去,現在,未来ー」の内容によれば、現在のインプラント治療の10年残存率は90.5%~96.5%と言われているとのこと。因みに、義歯の10年残存率は約50%、ブリッジの10年残存率は約90%とされおり、歯がない時の補綴治療の選択肢の中でも持続性があることが分かります(※1)。
しかし、あくまでも医療行為ですから治療・手術に伴うリスクも存在します。治療失敗の主な原因は、術後の感染やインプラント周囲炎、過重負担による骨とインプラントとの結合が消失することなどがあげられます。リスクを減らすために、より確実な結合が可能なチタン製インプラントやハイドロキシアパタイトの開発が進んでいます。患者の負担を軽減するために、一般的には数カ月かかるとされている治癒期間の短縮化への取り組みも行われています。
インプラントやブリッジ、入れ歯のメリットやデメリットをまとめました。歯を失った際の治療法は、主治医とよく相談して決めると良いでしょう。
インプラントを埋入するために切開・剥離・縫合などの手術が必要となるため、麻酔が切れた後は腫れや痛みが伴います。自由診療なので価格が高いですが、適切なメンテナンスを続ければ10年以上持ちます。顎の骨量不足や薄い方は、骨造成などの事前準備が必要な場合もあります。
インプラント本体と顎の骨が結合するのを待つため、治療期間が平均6か月と仮歯の装着まで時間がかかります。未成年や妊娠中、全身疾患がある方は、インプラント治療が難しいかもしれません。
外科手術を行わないため、全身疾患でインプラント治療が難しい方にも適用できます。最短で1週間ほどの治療のため、早く人工歯を装着したい方に適しています。ブリッジの周辺に歯垢が溜まりやすく、ブラッシングに注意しましょう。
健康な両脇の歯を2本を削ってブリッジの歯を支えるため、土台の歯に負担がかかってしまいます。前後でブリッジを支える歯が必要なため、奥歯から歯を失ってしまうと治療できない場合があります。
入れ歯は手術不要なので持病ありでも適応しやすく、治療期間がわりと短い治療法です。気軽に取り外せるため入れ歯のメンテナンスが手軽で、周辺の歯も磨きやすいです。
自分の歯よりは噛む力が10~20%ほど低下してしまい、食べ物が挟まって痛みを感じることもあるでしょう。人工歯は固定されていないため、嚙み合わせが不安定になりやすいデメリットがあります。
2つの違いは「歯に根が残っているか」です。歯根があれは差し歯を被せることになり、なければ差し歯を被せることはできません。歯根がない場合は、インプラント本体を顎の歯槽骨へ埋め込んでから人工歯を被せます。
ここでは一般的なインプラント治療の流れを確認してみましょう。初回検査でインプラント治療が適応できるかチェックします。
医師のカウンセリングを受け、精密検査や問診からインプラント治療の適応を確認します。検査内容はレントゲンやCT検査、噛み合わせチェックなどを行います。顎の骨量や厚みに応じた治療法を提案されるため、納得できるまで相談してみましょう。
インプラント(人工歯根)を埋め込むため、歯ぐきを切開する埋入手術を受けます。
※十分な骨量がない方は、手術前に骨造成を行う場合がります。
インプラントと顎の骨が結合したら、仮歯を装着するために歯ぐきを切開します。
※1回法ではSTEP2で行います。
手術から一定期間おいた後人工歯を装着し、治療は完了します。
嚙み合わせやブラッシング指導、インプラントの点検を行います。
どのようなリスクがあるか、インプラント治療でよくあるトラブルをご紹介します。
インプラント本体を埋め込む手術で、下顎に走る血管(下顎管)を損傷してしまうと、大量出血が起こってしまいます。最悪のケースでは麻痺が残ってしまうため、手術前のシミュレーションを適切に行う歯科医院を探しましょう。
歯科用ドリルで顎の骨に穴を開けてインプラントを埋め込みますが、誤って神経に触れてしまうと痺れや痛みが続いてしまいます。歯科用CTで正確に神経の位置を確認し、サージカルガイドを使用した手術を受けると回避しやすいです。
通常なら6か月以上かかる場合もありますが、即時荷重が可能な場合ですと1日で歯がある状態にできます。状態によって差があるため、初回カウンセリングで相談してみましょう。
インプラントは以下の通り、大きく3つの構造に分かれています。
歯科医であれば誰でもインプラント治療が行うことができますが、前述したように虫歯治療と違ってインプラントは、大切な神経や血管が通る骨を削って、そこへインプラントを埋入していくため、専門的な知識や技術のある医師に診てもらいたいものです。ここではインプラントの主要学会で日々研鑽し知識を身につけ、技術やスキルがあるとして認定された指導医をご紹介します。
骨の量が足りず
治療できるか不安なら
TEL: 044-201-4880
一緒に口腔内の疾患も
診てもらいたいなら
TEL: 044-222-6440
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※インプラント専門医について
・当サイトでは、インプラントの主要学会(ICOI(国際口腔インプラント学会)・ISOI/DGZI(国際口腔インプラント学会)・日本口腔インプラント学会・日本顎顔面インプラント学会・国際審美学会OAM先進インプラント)の各公式サイトで「指導医資格を持ったドクターが在籍」と紹介のクリニックの医師を専門医として紹介。(2023年7月19日調査時点)